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後期高齢者医療制度の支援金に関する質問主意書

 後期高齢者医療制度の財源のうち、その四割を占める現役世代からの支援金を、各健康保険に割り当てる考え方、基準について以下質問する。
 
一 、
 各健康保険に割り当てる支援金の額は、各保険毎の0歳〜74歳までの加入者数(組合員+扶養家族)に応じて決まると理解してよいか。その計算式もあわせ示されたい。
二 、
 なぜ20歳〜74歳の加入者数とせず、0歳〜74歳までの加入者数としたのか。
三 、
 なぜ組合員だけでなく、扶養家族まで算入することにしたのか。
四 、
 この考え方、基準で計算すると、各保険に占める0歳〜74歳までの加入者数が多いほど、多額の支援金の拠出が求められることになると理解してよいか。
五 、
 以上の考え方、基準からすると、以前の老人保健制度に基づく拠出金と、新制度による支援金で、各健康保険毎に、その額はどう増減すると想定(計算)しているのか。左記保険毎に回答されたい。
 
(1)
国民健康保険(自営業、無職等)
(2) 共済組合(公務員)
(3) 政府管掌健康保険(中小企業の従業員)
(4) 健康保険組合(大企業の従業員)
六 、
 ある民間シンクタンクの試算によると、五、の増減は、(1) 約3000億円の減、(2) 約600億円の減、(3) 約4000億円の減、(4) 約600億円の増、とされている。この試算を政府としてどう考えるか。これによれば、新制度は、大企業の従業員(サラリーマン)に負担増、すなわち保険料の値上げを求めることを意味するが、そう理解してよいか。
七 、
  健康保険組合連合会(健保連)によると、3000万人が加入する全国
1502の組合について、65歳〜74歳の前期高齢者向け負担金は4000億円増加し、後期高齢者分も含めた高齢者医療全体では5094億円増加する結果、平成20年度予算の赤字総額が前年度予算比で3924億円増え、過去最大の6322億円になるとしている。また、赤字組合が全体の9割の1334組合となり、すでに141組合が保険料を引き上げたとも伝えられている。
 健保連は、赤字分の穴埋めには平均0.8%の料率アップが必要で、平均保険料率は政府管掌健康保険並みの8.2%程度になるとの見通しを示しており、新制度により、高齢者だけではなく、サラリーマン世帯にも新たな負担を強いる可能性が大であることが明らかになっている。政府は、このような実態をどう認識しているのか。
八 、
 このような健保組合の赤字財政に鑑み、政府は、現在、国会に提出している政府管掌健康保険の国庫負担を健康保険組合に肩代わり(750億円)させる健康保険特例措置法案を撤回すべきではないか。

    右質問する。
 


 後期高齢者医療制度の支援金に関する質問主意書 に対する答弁書

内閣衆質169 第351号
平成20年5月13日
内閣総理大臣 福田康夫
衆議院議長 河野洋平
衆議院議員江田憲司君提出
後期高齢者医療制度の支援金に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員江田憲司君提出
後期高齢者医療制度の支援金に関する質問に対する答弁書

一について
  お尋ねの「支援金」とは、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)第118条第一項に規定する後期高齢者支援金を指すものと考えるが、その額の算定について基本的な考え方をお示しすると、すべての後期高齢者医療広域連合の保険納付対象額(同法第100条第一項に規定する保険納付対象額をいう。)の総額をすべての保険者(同法第7条第二項に規定する保険者をいう。以下同じ。)に係る加入者(同法第7条第三項各号に規定する加入者をいう。以下同じ。)の総数で除して得た額に、当該保険者に係る加入者の数を乗じて得た額に、一定の調整率を乗じて得た額であり、お尋ねのとおり各保険者ごとの加入者の数に応じて決まるものである。

二及び三について
  後期高齢者支援金については、特に一人当たりの医療費が高い後期高齢者の医療費を社会連帯の精神に基づき国民全体で公平に負担するという考えにより、保険者ごとの加入者の数に応じて負担することとしたものである。

四について
  お尋ねのとおりである。

五について
  お尋ねについて、平成19年度の老人保健拠出金と平成20年度の後期高齢者支援金に係る保険者ごとの負担を推計すると、国民健康保険は約5378億円の減、共済組合は約162億円の増、政府管掌健康保険は約2911億円の減、健康保険組合は約940億円の増となる。

六について
  お尋ねの試算については、その計算方法等の詳細が明確でないため、お答えすることは差し控えたい。

七について
  健康保険組合連合会により発表された「平成20年度健保組合予算早期集計」によれば、全健康保険組合の経常収支ベースで6322億円の赤字が見込まれているところであるが、これは、高齢者医療制度への見直し等に伴い見込まれる支出増に対して、健康保険組合において、一般に、収支の均衡が図られる程度まで保険料率を引き上げるのではなく、積立金の取り崩しにより対応したため、当該支出増に比して収入増が小さかったこと等によるものと考えられる。高齢者医療制度への見直しに伴う支出増については、高齢者の医療費が今後増大していくことが見込まれる中で、社会連帯の精神に基づき、国民全体で公平に負担いただくことにより、国民皆保険制度を維持する仕組みとするために必要な負担であると考えている。

八について
  今回の政府管掌健康保険等への支援措置は、厳しい国家財政の中において、被用者保険のセーフティネットとしての役割を果たしている政府管掌健康保険の安定的運営を確保するため、財政力のある健康保険組合等から納付いただいた特例支援金を政府管掌健康保険等に対して交付するものであり、被用者保険間の助け合いの一環として、医療保険制度全体の安定的な運営と、国の適切な財政運営との両立を図るために必要な措置と考えている。
 


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