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2007/10/29
 
「シリーズ/なぜ国際貢献なのか?・・・(2) 原点に戻れ!」

 さて、その上で、そもそも「なぜ日本は国際貢献すべきなのか」を原点にかえって考えてみたい。

 それは、憲法前文に謳われているように、国際貢献を通じて諸国民との友好を増進し、結果的に日本および日本人を平和裏に暮らして行けるようにすることではないか。「汗をかけ」を強調するあまり、自衛隊を安易に海外に派遣した結果、日本及び日本人をテロや戦争と常に向き合う国民になるのは、本末転倒なのだ。「何のための自衛隊派遣なのか」、その原点が問われなければならない。

 かく言う私も、必要ならば海外へ自衛隊を派遣することに躊躇するものでない。しかし、それはあくまでも「国際社会の総意」でなければならず、別の言い方をすれば「国際社会の祝福」の下でなければならないと考えている。

 そして、それが何で担保されるかと言えば、好むと好まざるとを問わず、今の世界では国連安保理の決議であると言わざるを得ないのだ。私も今の国連に全幅の信頼を置いているわけでもないし、国連がしばしば機能不全に陥っていることも知っている。

 しかし、今現在、客観的に「国際社会の総意」というメルクマール(基準)を示しうる機関は国連でしかないことも事実だ。今の世界秩序が国連で維持されている以上、この現実は認めなければならない。

 国連安保理が、戦勝国の核保有国連合であり、常任理事国たるロシアや中国の反対で、その合意形成が容易ならざることをもって、国連は頼りにならない、機能不全だ、国連に日本の運命を任せるのか等々の批判をする人が多い。

 ただ、そういう人に私は、「じゃあ、国連に代わる世界秩序とは何ですか」と問うことにしている。国連(安保理)がいかに機能不全であろうとも、それを単に批判するだけでは無責任だ。論者は、それに代わる新しい世界秩序を提示し、かつ、それを実現できるのか。しかも、それは、国連よりも機能し、現実に大部分の国が認めうる秩序でなければならない。そうでないと世界は「無法(無秩序)状態」になってしまうからだ。

 こう言うと、それこそが「有志連合」です、と答える輩もいる。都合の良いときは国連を利用し、そうでないときは「有志連合」でいきますと答える人たちもいる。米国がまさにそうではないか、と。

 しかし、私は、こんな無責任な主張を「世界秩序」と認めるわけにはいかない。そもそもブッシュ政権が提唱した「有志連合」(Coalition of Willing)などという代物は、たかだか「ガキ大将の論理」でしかないと思っている。一番力の強い者、声が大きい者の「この指とまれ」の乱暴な議論では秩序足りえない。とても後世の歴史の検証に耐えられるものではないことは明らかであろう。

 だから結局、国連が不完全なら、日本も一刻も早く常任理事国になって、その性根をたたき直す議論をしていくしかない。それに代わる世界秩序を一から構築するには時間とコストがかかりすぎし、それまでの間、世界を一体、どういったルールで律するのか、といった致命的な欠陥を回避できない。

 
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