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2008/03/17
 
「東国原さん、改革派知事になってください」

 東国原知事が、そのお得意のメディア戦術で、「道路!道路!」「宮崎県に高速道路を!」と叫んでいる。気持ちはわからないではないが、地方分権改革を唱える「せんたく」の発起人・幹事を務めているのだから、是非「改革派知事」になってほしい。

 真に地方分権、地方政府を唱えるなら、道路特定財源は一般財源化して、その上で、国から地方に税源委譲し、知事や市町村長が国に頼らず、自主的な判断で必要な道路や病院や学校を作っていくのが筋だろう。

 あらためて言うまでもなく、道路特定財源は「土建・利権政治の象徴」だった。特別会計は、道路に限らず、官僚のへそくりでやりたい放題。労働保険特会でも、失業保険を4500億円も流用して、2000箇所にスパウザ小田原などの勤労者福祉施設を作って天下り。結局批判され叩き売っても122億円にしかならなかった。でも官僚は誰も責任をとらない。この既得権益、利権構造をたたき壊すのが政治の責任というものだ。

 しかし、「道路は安定的に継続して整備していくものだ」なんて東国原知事の言っていることを聞くと、まさに国土交通官僚や道路族議員の受け売りだ。「陳情政治」や「おねだり民主主義」を廃し、本当の地方分権を実現していくのが「せんたく」の趣旨ではないのか。是非、北川正恭せんたく代表にも見解を伺いたいものだ。

 ただ、同情すべき点もある。東国原知事に限らず、地方の首長が、口をそろえて「道路!道路!」と騒いでいるのも、その背景には、事ほど左様に、首長にとって国土交通省は恐い存在だという事情がある。「何も好んで国土交通省の機嫌を損ねることもない」「反抗したら道路予算を削減される」等の心情の率直な現れなのだ。

 その証拠に、その首長を辞めた、国からのプレッシャーのなくなった元改革派知事たちは、これも口をそろえて「道路特定財源の一般財源化」「暫定税率の廃止」を主張している。そのうちの一人が、こっそり私に教えてくれた。「私だって、現職の首長の時はこんなこと、言えませんよ」。情けないことだが、これが「中央集権政治」「官僚主導政治」の現実なのだ。

 「一般財源化」と「暫定税率」についての私の考え方は、これまでの「直言」で既に述べた。ただ、一つだけ補足すると、地方の道路整備の事業費総額は年間10.6兆円で、確かに暫定税率廃止で1、7兆円の穴が開くが、それはたったの15%に過ぎないということだ。何も地方の道路整備は道路特定財源だけが財源なのではなく、4兆円の地方独自の一般財源もある。15%なら、コスト削減や談合廃止、むだ遣いの解消で十分カバーできる額であろう。何も必要な道路が整備できなくなるわけではない。

 さらに我々の回りの「生活道路」は、ほとんど道路特定財源ではなく、こうした地方の一般財源(地方単独事業)で整備されているということだ。こうした現実も踏まえた論陣をはらないと意味がない。

 
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