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2008/04/14
 
  「地球環境問題を考える

        ・・・ (4) 議定書から10年/日本の現状は?」

 京都議定書から10年経って、▲6%の削減義務を負った日本の現状はどうだろうか。

 いずれも05年時点での数字だが、産業部門(90年時点のシェアー38%)では▲6.1%となったが、業務部門(同13%・オフィスビル等)は+45.4%、家庭部門(同10%)は+36.4%、運輸部門(同17%)は+18.1%と惨憺たる状況である。

 政府の試算では、第一約束期間(08年〜12年)中の目標達成には、1.5%〜2.7%(20百万トン〜34百万トン)の更なる削減(NGO等によればそれ以上)が必要とされており、業界の自主行動計画をさらにプッシュするとともに、削減が遅れている、特に業務、家庭部門の対策が急がれる。

 このような中で、07年の「ハイリゲンダム・サミット」においては、メルケル独首相やこのサミットが最後となったブレアー英首相、そして日本の安倍首相の努力もあって、「温室効果ガスの排出削減の地球規模での目標を定めるにあたり、我々は2050年までに地球規模での排出を少なくとも半減させることを含む、EU、カナダ及び日本による決定を真剣に検討する」とされた。

 これを受けた昨年末のCOP13及びCOP/MOP3(京都議定書第3回締約国会合)では、ポスト京都、すなわち2013年以降の枠組みを決めるため、新しいAWG(特別作業部会)を置き(バリ・ロードマップ)、2009年までに作業を完了させることとされた。

 また、この時開催された議定書参加先進国で構成される旧AWGでは、20年に▲25%〜40%という具体的な数値目標が記載された「IPCC第4次評価報告書」に言及された。この解釈については「単なる引用」か「今後の検討目標」か、で争いがあるが、いずれにせよ、この数字が、今後の数値目標の具体的設定にあたり、各国の念頭に置かれることは確かであろう。

 また焦点の「途上国の削減問題」については、途上国にも「計測・報告・検証可能な手法での緩和の行動」が求められることとなり、これは、先進国が途上国に技術支援や資金支援をする代わり、何らかの削減を途上国が受け入れたと理解されている。

 しかしこの間、日本は、米国と歩調を合わせ、将来的な具体的削減目標の設定に逡巡した結果、米国とともに「NPO化石賞」を何度も受賞し、「京都からの脱走」とまで批判された。京都議定書策定当時、日本が最後に(大幅な削減目標を)「押し込まれた」との批判はあっても、地球環境問題への取組みに消極的との批判はなかっただけに、大変残念な結果となったのである。

 これに反省したのか、福田首相は本年1月に行われたダボス会合(世界経済フォーラム)に出席し、「温室効果ガス排出削減の国別総量目標を掲げる」「ただし京都議定書にある削減目標の基準年(90年)を見直す」「地球全体の温室効果ガスをピークアウトさせる方策の検討を国連に要請する」「日本は途上国へ100億ドル規模の新資金メカニズムを構築する」「世界全体で20年までに30%のエネルギー効率を改善する」「環境・エネルギー分野の研究開発で今後5年間で300億ドル程度の資金を投入する」等を提案した。

 しかし、洞爺湖サミットの成功を政権浮揚につなげたい福田首相にとっては、その後、具体的数値目標の具体化や途上国の削減をめぐる国際的議論の深化が図られておらず、大変厳しい状況に置かれている。

 
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