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2008/06/30
 
「神は細部に宿る・・・公務員改革本部の事務局人事」

 「脱藩官僚の会」が早速、始動した。公務員制度改革推進本部の事務局長人事を巡ってだ。

 皆さんの中には、「たかだか事務局人事だろう」と思われる方もいるかもしれない。

 しかし、「神(戦略)は細部に宿る」のである。こうした事務局人事を軽んじると、今後の内閣人事局の制度設計、各実定法の改正作業等が官僚主導となり、とんでもないことが起こる。

 問題の所在はこうだ。先月、公務員制度改革基本法が成立したが、それに伴い、「公務員制度改革推進本部」(以下「本部」という。)が官邸に設置されることになった。しかし、官邸官僚をはじめ霞ヶ関は、その幹部人事等を「公務員、役所の実態を知らない門外漢ではだめ」という理屈で、各府省からの出向で、その思い通りに動く人物で固めようとしているのだ。こうした霞ヶ関の「お手盛り人事」を認めれば、改革は、その初期段階から頓挫したと評するしかない。

 我々は、その動きをいち早く察知し、先週月曜日(6/23)、まだ間に合うギリギリのタイミングで記者会見をし、警鐘を鳴らした。「本部事務局のポストは公募し、政府内外から広く、改革意欲と識見・能力を兼ね備えた人材を求めるべき」「事務局長には、官僚への不信感が払拭されない現状においては、外部(民間)人材を充てるべき」と強く訴えたのである。

 ギリギリのタイミングと言ったのは、本部が法律の施行後一月以内に設置(7/11)されるところ、その前には事務局人事を固める必要があり、そのためには、公募期間が少なくとも一週間、その後、人物審査と人事の発令等で一週間程度必要と考えれば、先週半ばから公募を開始しても、ギリギリのタイミングだったからだ。官邸官僚は、当然、それを見越した上で、当面静かにやり過ごせば、「時間切れ→公募なし」となることを密かに期待していた。事態は急を要していたのである。

 案の定、福田首相は、我々の会見の翌朝、渡辺喜美行革相を呼び、「公募なし」を指示した。結局、事務局長は民間からの登用(清家篤慶応大教授)とはなったが、事務局員を広く政府内外から公募することは見送られ、福田首相が自ら人選することになった。

 大変残念な結果だが、人選する前から評価するのは差し控えたい。今の段階では「お手並み拝見」と言うしかない。ただ、橋本政権時、官邸に置かれた「行政改革会議」(中央省庁の再編を担当)の例をひくまでもなく、今後の本部運営の帰趨を左右するのは、この事務局人事に、いかに外部(民間)人材、改革意欲に富む官僚等を配置できるかにかかっていると言えよう。霞ヶ関と本当に戦ったことがない、すなわち、官僚の恐さを本当には知らない福田首相に、それができるだろうか。

 「公務員制度改革」は、言うまでもなく「官僚国家日本」を変える、すなわち「官僚主導の政治・行政」を打破し、国民の手に政治・行政を奪還するための、極めて重要、かつ大きなステップである。福田内閣が、その公務員制度改革を本気で実行する考えがあるのかどうかが、今、真剣に問われているのだ。「脱藩官僚の会」としても今後、最重要課題の一つとして、しっかり監視をしていきたい。

 
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