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米露首脳会談は、完全なプーチンの勝利に終わりました

2025年8月18日  tag:

 米露首脳会談は、完全なプーチンの勝利に終わりましたね。プーチンをレッドカーペットで迎え、大統領専用車「ビースト」にも同乗させ、歓待してみせたトランプにとっては大誤算だったでしょう。

 首脳会談の成果がなかったことは、首脳会談の時間が予定の半分にも満たないもので終わり、記者会見も10分ほどで終わったことでも明らかです。ただ、トランプにとっては、世界の耳目を集める会談で意地でも成果なしと表明できない以上、会見では、通りいっぺんの表現で自らをプレイアップするしかなかったのだと思います。

 アメリカファーストを唱えるトランプ大統領がこの半年間、インド・パキスタンやイスラエル・パレスチナ等の国際紛争に仲介の労をとり、一定の成果を出してきたのは、ノーベル平和賞への強い思いがあるからだ、というのは米国内では周知の事実です。それは、彼自身の「半年間で多くの戦争を終わらせた」との言辞や自負にも良く表れています。ただ、私は、トランプのような人物を忌み嫌うノルウェー・ノーベル委員会が、彼を平和賞に選定する可能性は限りなくゼロとは思いますが。

 今回、トランプが勇んで、ウクライナ・ロシア紛争の仲介に乗り出したものの、この強い思いからでしたが、通商・貿易交渉でのトランプ流の「切った貼った」の「ブラフ(脅し)戦術」も、こうした安全保障、領土問題では通用せず、また、交渉上手では一枚も二枚も役者が上のプーチンには、全く歯がたたなかったというところでしょう。

 プーチンと言えば、あの日本の総理の中では外交上手と言われた安倍首相をすら、北方領土交渉で手玉に取ったことも記憶に新しいですね。当時、私も、予算委員会等で安倍首相に直接問いただしましたが、二十数回もこちらから「お百度を含む朝貢外交」では、完全にプーチンに足元を見られ、最終局面では二島のみ返還まで提案した安倍首相に、経済協力等とるものはとって、けんもほろろの対応をしたものでした。

 プーチンにとっては、この会談で国際的プレゼンスを上げただけではなく、これまでの立場、主張を一切譲ることなく、今回の会談でトランプのいう経済制裁強化も免れ、ひたすら時間稼ぎをしながら、領土伸張のための武力攻撃の手を今後も緩めない、無条件の停戦やウクライナやEUを含めた首脳会談にも応じる気もさらさらないといったところでしょう。

 ただ、トランプがノーベル平和賞は夢のまた夢だと自覚し、早速上がっている、首脳会談への米国内の厳しい批判の声に突き動かされて、トランプが対露強硬路線、経済制裁強化路線に立ち戻る可能性も、私は十分にあると思います。

 いずれにせよ、「力による領土の現状変更」を許せば、いずれ、東アジアにも、その火の粉が及ぶということを強く自覚し、世界秩序の維持のために、ウクライナ側に立つという日本外交の立ち位置をより一掃、明確にしていく必要があるでしょう。

両院議員総会に出席しました
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