日米首脳会談が行われました
2025年10月30日 tag:
高市首相にとって初のトランプ大統領との首脳会談が行われました。既存合意の再確認の域をあまり出ていない、「say hello」の範囲内での会談でしたが、トランプ大統領のご機嫌を損なわず、互いの信頼関係構築の第一歩となったという意味では、彼女にとっては上々の滑り出しといったところでしょうか。
どんなに大物の総理大臣でも、米国の大統領と初対面するときは緊張するものです。私がお仕えした橋本首相のような、自民党幹事長、政調会長、大蔵大臣、通産大臣等を歴任した超大物の総理大臣ですら例外ではありませんでした。クリントン大統領との初の首脳会談でも、沖縄の普天間飛行場の返還を中々切り出せなかった(注)のです。ましてや、これまで内政中心で外交経験のない高市首相にとっては、尚更のことだったでしょう。
ただ、問題はこれからです。やはり、日本の国益を代表して、米国にも言うべことを言ってもらわなければなりません。その意味で、日本より米国の国益を優先しがちな、米国に気に入られることが出世階段に大きく影響する外務官僚ペースで、日米外交を進めることがあってはならないのです。
やはり、首脳同士でしか動かせない外交課題というものがある。その点、高市首相には、是非、しっかりと米国にも「モノを言う外交」を展開していただきたいものです。その行方をしっかりと国会で監視をさせていただきます。
(注)初の橋本・クリントン会談(1996年2月/サンタモニカ)
会談の最後に、クリントン大統領から「総理、沖縄問題で何か言い残した事はありませんか?」という助け舟が出されたからこそ、橋本首相も意を決して、外務省が大反対していた「普天間飛行場の返還」を切り出せたのです。それがひと月後の返還合意につながりました。
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