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再点検/小泉流
読売新聞朝刊 [19/Aug/02]
郵政民営化理想と現実と
 郵貯・簡保の巨額資金が、膨大な赤字を抱える特殊法人に垂れ流しに近い形でつぎ込まれている実態にメスが入れば、国鉄分割・民営化を上回る規模の大改革につながる。ただ、それだけに改革を阻むパワーもすさまじい。「郵便事業は国営維持。簡易保険は民営化し、郵便貯金も民営化の条件整備を進める。」という、橋本内閣当時の97年9月政府の行政改革会議が打ち出した中間報告が、3ヶ月後の最終報告では180度変わった。「郵政三事業一体で新たな公社とし、法律により直接、設立する」。橋本内閣の政務秘書官だった江田憲司桐蔭横浜大学教授は今も悔やみ続ける。

 『大変忸怩(じくじ)たる思いだ。中間報告の後、ロッキード事件で有罪になった佐藤孝行さん(元自民党総務会長)を入閣させたことで内閣の支持率が下がり、族議員にすきを与えた。落とし所を中間報告で出したのも失敗だった。』

 首相は8月1日の記者会見で、「郵政公社は民営化の準備を進める組織。今後は郵政三事業民営化を目指す。」と意気軒昂だった。しかし、掲げる構想が壮大であればあるほど、現実との落差は際立つ。江田氏はこう懸念する。

 『郵政民営化は小泉さんの年来の持論だけに、これで腰が引けたら、ほかのことも妥協に追い込めると思われてしまう。小泉さんも苦しいだろうが、全体の構造改革に影響することを肝に銘じるべきだ。』

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