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身を捨てる覚悟ならできる
毎日新聞朝刊 [13/Apr/02]
小泉改革を語る
 ―近著「改革政権が壊れるとき」で小泉改革の失速に既視感があると指摘されていますね

 世論は改革の成果が出ないと辛抱が切れ、臨界点に達する。橋本政権では、田中(真紀子)外相更迭と同じように佐藤孝行氏の入閣を契機に抵抗勢力が押し寄せてきて、行革の成果もままならなかった。小泉政権も、言葉でやると言っても信用してくれない段階にまで来ていると思う。

 ―具体的な問題点は

 予算で5兆円減らす部分は見事におやりになった。しかし新しくつけた3兆円が、景気波及効果の高い中味になっていない。特に公共事業で旧来のものが化粧直しをしてなだれ込み、土木と建築の9対1という割合は変わっていない。さらに大胆な規制改革こそ構造改革の真骨頂なのに、総合規制改革会議では、携帯電話の売り切り制で110兆円の需要が出たような、大きなタマが出ていない。このまま光が差してこないと、政権が崩壊すると心配している。

 ―自民党政権の限界では

 総理大臣(橋本龍太郎氏)に2年7ヶ月仕えた実感としては、総理が国民に目線を置いて身を捨てる覚悟でやればできる。総理自身の気概がなえた時が改革が終わる時だ。私がまだ小泉支持なのは、ポスト小泉を考えるとゾッとするからだ。自民党の旧来の力学でまた癒しの政権ができ、予算をバラまき、借金が増える。小泉首相は「自民党を壊す」と言った初心を忘れてはだめだ。もし小泉首相が誕生しなかったら、とっくに政界再編ができ、本当の改革ができていたかもしれない。そのことに思いを致し、景気に効く改革の成果を具体的に出してほしい。今のままで終わったら罪は重い。

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