| (解説 by 江田けんじ)
今の省庁再編の現状を評して、点数がどんどん低下している、と私が言っているのは、せっかく「新しい皮袋に新しい酒を」ということで、あれだけ苦労してつくった新体制に、再び「官僚という古い酒が注ぎ込まれつつある」からです。
政権を去るとき、それでも「60点」と思ったのは、「首相官邸、内閣機能の強化」、「首相の政治的リーダーシップの強化」はそれなりに出来たと考えたからです。「単なる看板のかけかえ」、「羊羹の切り口を変えただけ」等々と辛辣を極めたマスコミも、この点だけは評価していたのです。国家の司令塔である官邸に、新進気鋭の政治家や民間人を多数登用して、日本の創意を結集する、そういった組織やポストをいっぱい作ったのです。
しかし、今や、その組織やポストに、どんどん官僚が登用されつつある。これでは、何のための改革かわかりません。むしろ逆に、強力な霞ヶ関の出先機関ができつつあるとも言えるわけです。その最大の責任は「政治の無関心」です。特に「首相のリーダーシップの欠如」です。霞ヶ関は、自分の問題ですから、重大な関心をもって着々と布石を打ってきた、一方で、政治の側は全く無関心で、霞ヶ関村に、組織作りや具体的な人事を「丸投げ」してきた、そういった「ツケ」が今如実に現れてきているのです。「霞ヶ関の壁」は、首相自らが、関心を持ち、実際に行動しなければ打ち破れないのです。それが、橋本行革当時、実際に仕事をさせていただいた私の実感です。
(官邸機能の具体的な問題点については、「ニュースステーション」、「週刊新潮」等の他の項目をクリックしてください。「予算編成を官邸主導で」という目的で設置される「経済財政諮問会議」の形骸化等の指摘をしています。また、個別の省庁統合の具体的問題点についても、「サンデープロジェクト」、「エクスプレス」等の項目をクリックしてください。「国土交通省」の問題点等を指摘しています。)
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