江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

　野田氏と個人的に親しい政治評論家が、さかんにテレビに出まくって、しきりに「野田内閣は小渕内閣に似ている」と持ちあげている。

　まあ、似ているのは船出の内閣支持率ぐらいだろう。当の評論家氏は、最初は低空飛行でも、その後、じわじわと実績と人望で浮上した小渕内閣と同様、野田内閣も地味だがしたたかに政治を遂行し「大化け」するとでも言いたいのだろう。

　しかし、待ってほしい、小渕内閣と野田内閣は根本的に違う。小渕首相は「世界一の大借金王」と自称したように、景気を良くするためには積極的な財政出動や減税を断行した。その知恵袋には堺屋太一氏もいた。

　一方、野田内閣は、景気が悪かろうが、医療や年金の改革像がなかろうが、ひたすら「大増税路線」を突き進む政権だ。そして、そのシナリオライターは財務官僚だ。

　どこがどう似ていると言うのか。人柄や体形が似ているからと言って、似て非なるものを似ていると言うのは、政治評論家として失格だろう。