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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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将来、禍根の火種がいっぱい・・・原子力規制委員会法案、民自公修正で本日成立

2012年6月20日  tag:

 原子力規制委員会法案が今日(6/13)、国会で成立した。これも民自公の3党密室談合で中味を決めたら、国会審議はそこそこで採決してしまうというパターンの典型だ。郵政改悪法案といい、増税関連法案といい、こうした実際上の3党大連立国会運営がこれからも続くだろう。

 さて、その原子力規制委員会。たしかに、一行政庁から3条委員会(独立行政委)に修正されたことを含め評価すべき点はある。しかし、やはり将来に禍根を残すものとなった。

 まず、どうして、こんなに急いで通したのかという点だ。と言うのも、現在、国会事故調査委員会(国会が全会一致で設置した過去例のない画期的な組織)が、この新規制機関の在り方を含め、今月末の最終報告を目指し鋭意作業の追い込みに入っているところであり、あと、二週間もすれば、その報告を反映できたはずなのだ。会期延長も見込まれていた中で、敢えて拙速に成立させたことは極めて不可解である。

 次に、規制委員会を内閣府でなく環境省に置いたことだ。私は、中央省庁の再編で環境庁を省に格上げした張本人だが、残念ながら、「色男、金も力もなかりけり」、環境省の実態は、対経済産業省、対文部科学省等で強い独立した権限をふるえるような立ち位置に、政府部内ではない。やはり、各省庁から格上と位置付けられている、中立的な内閣府に置くべきだろう。

 さらに、規制委員会とは別に、「環境大臣を事務局長とする、原子力防災会議」が設置されることになった点も気になる。今後の制度設計如何だが、防災という視点から環境大臣が規制委員会の業務に介入できるようになれば、三条委員会の独立性を弱めることにもなりかねない。

 ただ、私が最大の問題と認識しているのが、「ノーリターンルール」(規制委事務局に出向した職員は親元の官庁に帰れないというルール)の骨抜きだ。新組織発足後5年間は、「やむをえない場合」には戻ることを例外的に認めているのだ。これでは、組織立ち上げの一番重要な時期に、また、新たな安全基準を策定する作業等に、原子力推進官庁、経産省資源エネルギー庁の利害が色濃く反映されないとも限らない。

 また、この規定を子細に見てみると、「原子力利用の推進に係る事務を所掌する行政組織への配置転換は認めない」とされている。「行政組織」と規定し、あえて「府省」等と書いていないところから、たしかに原子力推進官庁たる資源エネルギー庁には直接戻れないが、例えば、経済産業本省(例;製造産業局)には戻れるという解釈も成り立つ。ここをワンクッションにして、次の異動で資源エネルギー庁にも戻れるという寸法だ。資源エネルギー庁から規制委事務局への出向は元々禁止されていないから、エネ庁→規制委→経産本省→エネ庁というサイクルで「ノーリターンルール」は死文化する可能性があるのだ。

 現に、私は、同じ中央省庁再編で、大蔵省を分割して今の金融庁を作ったが、当時も大蔵省からの人材供給は認める代わりに「ノーリターンルール」を設定した。しかし、今では見事に骨抜きをされているという実例もある。

 最後に、「40年廃炉ルール」についても、修正協議の中で、自民党が反対し、新しい規制委で見直す旨の規定を入れることになった。この点も予断を許さない。

 いずれにせよ、大飯再稼働でもわかったことだが、民主党も自民党も、相変わらず「喉元過ぎれば何とやら」で、なかなか「原子力ムラ」(政官業の複合体)からの「足抜き」などはできないということだろう。何と言っても、票やお金をもらっていますからね、選挙や日頃の政治活動のために。

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