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TPPへの疑問、懸念に答える・・・③一旦TPP交渉に入ると離脱できない

2011年11月 2日  tag:

 これも今の国際交渉の現実、ルール、日本が締結した条約や協定の現状等への知識不足からくる懸念だ。

 結論からいえば、TPPに限らず、およそ二国間交渉であれ、多国間交渉であれ、自国の国益に合わないと判断した場合は、いつでも離脱できる。ルール上も実際上も、だ。

 ルール上は、交渉参加→交渉合意・署名(政府)→批准(国会)という流れの中で、どのステージでも離脱可能だ。批准後も、国益に照らし不都合が生じた時は修正を求めることもでき、受け入れられなければ「脱退」(通知のみで可能)の道もある。TPPの前身、提唱国P4の協定でも、この手続きが明記されている。

 最近では、2007年に交渉がスタートしたEU・ASEANのFTAは、二年後の2009年に決裂した。その後、EUはASEAN各国との個別交渉に切り替えた。EU・GCC(湾岸協力会議)のFTAは、1990年にスタートして以来、今でも合意ができず交渉が継続中だ。

 世界最大の多国間貿易交渉・WTOドーハラウンドは、2001年末から7年に及ぶ議論を重ね、2008年、合意寸前までいったが、土壇場で、先進国と新興国(具体的には米と印)の、農産品の輸入増に対抗する特別セーフガード(緊急輸入制限措置)の条件緩和をめぐる意見の相違を理由に決裂した。その後、現在に至るまで進展はない。

 さらに、日本が締結し、政府が署名した条約や協定で、国会で批准していないものはゴマンとある。例えば、二百近くあるILO条約(国際労働機関)のうち、日本はその1/4程度しか批准していない。気候変動枠組条約では、米国が「京都議定書」を離脱したことが記憶に新しい。豪州も当初、離脱していたが、政権交代後方針を変更し参加した。この他、90カ国前後が未だ、この議定書に署名していない。

 ことほど左様に、国際条約や協定の世界では、それぞれの国が、大国でも小国でも、先進国でも発展途上国でも、その国益に照らし、参加、署名、批准、合意せず、離脱等の判断を行っている。当然のことだ。したがって「TPP交渉に一旦参加すると離脱できない」は、単なる誤解か、意図したプロパガンダだ。

 また、交渉をはじめた時から最後の合意案がわかっている交渉などない。交渉だから、最後まで妥結に向け、各国と誠心誠意、合意に向け努力するのは当然である。が、その途中で、どうしても国益に沿わない結末がみえてきた時には、そこでやむをえない「決裂」か、「離脱」か、政治が決断せざるを得ない。それが国際交渉というものだ。

(シリーズ/TPPへの疑問、懸念に答える)
 ②貿易自由化はTPPではなくFTAやEPA等二国間交渉で進めるべきだ
 ①TPPは米国の陰謀、日本狙いうちの輸出倍増策だ

TPPへの疑問、懸念に答える・・・②貿易自由化はTPPではなくFTAやEPA等二国間交渉で進めるべきだ
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