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目からウロコの財政学講座⑤・・・増税先送りは無責任という人へ

2016年6月16日  tag:

 財務省は、また、国の財政を家計に例えて、こうも言うんですね。少し古いデータ(平成23年度)になりますが、我慢してください。最新で計算しなおす時間がないもんですから。

 「我が国の財政を家計にたとえると、月収40万円で、このうち14万円は借金の返済。実際に使えるお金は26万円なのに、この家は家計費に33万円。新たに18万円の借金をし、その残高は4600万円に達する」。

 国家財政を家計に例えるのが間違いであるのは、ノーベル賞経済学者サミュエルソンも「合成の誤謬」と称して指摘しています。

 財務省は、さも大変な破産状態のように言いますが、これは、この家が銀行やサラ金など外から借金していることを前提としています。たしかに、これでは、この借金を返す時には、月収他すべてをつぎ込んでも返せないので、子供や孫たちにその負担が転嫁されると言えるでしょう。

 しかし、国債のほとんどを日本人(内国民)が買っている現状では、その借金は、銀行やサラ金などの借金とは本質的に違います。もし、あえて家計に例えるなら、「旦那が女房に借金している場合」に例えるべきなのです。この場合は、同じ家庭内借金ですから、その家計全体では借金しているわけではありません。旦那と女房で帳消しなのです。だから、この借金がいくら増えたところで、その子供や孫たちがその返済や利払いに苦労することはないのです。

 もし、どうしても国の財政を家計に例えたいのならば、以下のように修正した方がフェアーでしょう。

 「我が国の財政を家計にたとえると、月収40万円で、このうち14万円は借金の返済。実際に使えるお金は26万円なのに、この家は家計費に33万円」。ここまでは良いですね。ただ、「一方で、現金と預金が200万円あるし、たしかに、新たに18万円の借金をし、その残高は4600万円に達するが、それはサラ金ではなく、ほとんど同居の妻に借りているものだ。それに株式等の運用資産は2600万円あるし、自宅や別荘の資産価値も計1500万円あるから当面は大丈夫。破産?それって何の話?」。

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