国民一人一人の夢を実現できる社会を実現したい

江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

文字サイズ
Home  > コラム  > 今週の直言  >  安倍首相への代表質問(4)・・・維新の大改革②「電力自由化と原発ゼロ」

カテゴリー月別

安倍首相への代表質問(4)・・・維新の大改革②「電力自由化と原発ゼロ」

2015年4月 1日  tag:

 電力の自由化も重要です。発送電を分離して送電線を自由に使わせる。そうすれば電力分野に様々な会社が参入してきます。欧州のように消費者が電力会社を選べるようになる。そして競争で電力料金も下がっていくことでしょう。


 先の原発事故から得られた教訓は、「計画停電」が不可避であったように、原発のような大規模集中電源が、電力の安定供給にはかえって資さないということでした。原発の「安全神話」が崩れたと同時に「安定供給神話」も崩れたのです。これからは「地域分散型の小規模電源」こそが、いざという時のリスクを分散し、電力の安定供給を担っていく。そのためにも可及的速やかに発送電の分離を進めていかなければなりません。


 また、都会にくらべて地方に行くほど風力や太陽光のポテンシャルがある。太陽光パネルを置ける土地もある、海岸線を中心に風が強い。それを活用して地産地消の電力会社が雨後のタケノコのようにできれば、そこに雇用が生まれ、給料が払われ、税収が上がり、地域おこしにもなります。そう「地域創生」のためにも電力自由化が不可欠なのです。


 そこで総理に伺います。報道では二〇二〇年に発送電を分離し、その方式は「持ち株会社方式」と伝えられていますが、事実でしょうか? 送電線を電力会社から分離しても、相変わらずその影響下にある方式では、こうした新規参入が十分に行われません。欧州のような「所有権分離」が理想ですが、それが私的財産権の関係で難しいなら、米国のように、少なくとも送電部門を公正中立な「独立系統運用機関」に任せる方式を採用すべきではないですか?


 維新の党は、こうした電力の自由化を進めていけば、もう安くもない安全でもない原発は自然に市場で淘汰されると考えています。いわゆる「原発フェードアウト(段階的自然消滅)」です。


 総理は、米国エネルギー省の公式データでは、原発は既に太陽光を除き一番高い電源だということをご存じですか? 原発が9・61セント/kwhであるのに対し、最新鋭の天然ガス火力が6・44セント、温暖化対策にもなる二酸化炭素貯留型(CCS付き)の天然ガス火力でも9・13セントです。以下、風力8・03セント、水力8・45セント、石炭火力9・56セントです。日本の原発が安いとされてきたのは、本来参入すべきコストを参入してこなかったからです。総理、それでも原発は他の電源に比べて安いと強弁されますか? そうなら米国エネルギー省のデータをどう理解されてのことですか?


 総理は「原発依存度を可能な限り低減させる」としながら「原発は重要なベースロード電源」とも位置付ける。矛盾していませんか? 原発の再稼働に向けた手続きを着々と進めておられるようですが、原子力規制委員長ですら「基準への適合は審査したが、安全だとは言わない」としている川内原発をはじめ、どうして急いで動かすのですか? 三〇キロ圏内の地元同意はとれたのですか? 避難計画は万全ですか? 核のゴミの最終処分場は決まったのですか? 「安全」だという責任は最終的に誰が 維新の党は、再生エネルギーの開発・普及や省エネに努めながら、シェールガス革命で価格が急落した天然ガスの高効率コンバインドサイクル等を「つなぎ電源」として、将来の「原発ゼロ」を目指します。それに伴う一時的な電気料金の上昇は、LNGをはじめとした燃料調達コストの低減、火力発電所のリプレースによる高効率化、「総括原価主義」の見直しなどで抑えてまいります。 

なぜ「世間の常識」が通用しない!・・・文書通信交通滞在費の使途公開
上西議員除名は「永田町の非常識」、でも「世間の常識」・・・夕刊フジ連載スタート