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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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座して死を待つのか!? 自民党

2008年12月 1日  tag: , ,

度重なる失言と朝令暮改で、麻生首相の正体がやっと国民にも見えてきたようだ。私が政権発足当初、「今日から麻生政権打倒に立ち上がる」と「直言」した時に、首をかしげていた人もさすがにその意味がわかってきたのだろう。そして最近は、身内の自民党議員さえもその不明を恥じだしたようで、党内もガタガタしてきた。

 繰り返し言う。今、日々起こっていることは、私が、麻生太郎という政治家についてこれまで指摘してきたことが現実になってきたにすぎない。経営通、経済通でもなければ、定見も政策もない、首相になって何をしたいのかもない、ただ、首相という地位を一日も長く楽しみたいだけの、国民不在の、バラマキ型の旧態然とした政治家を首相にいただいている不幸。この政権を続けることこそが「政治空白」なのだ。

 この厳しい世間の風当たりを受けて、今後、自民党内では様々な動きが顕在化してくるはずだ。第二次補正予算の早期提出を求めて官邸に申し入れた、渡辺喜美氏ら中堅・若手24人の動きも然りだ。しかし、小泉首相退陣以降、選挙の洗礼も受けないで4度目の総裁選だけは絶対に許してはいけない。またまた表紙(トップ)を変えて何が変わるというのか! その時は国民もほとほとあきれ果てて、完全に自民党を見放すことだろう。

 選挙もできない、総裁選もできない。今後の自民党を待ち受けているのは「地獄の日々」となる。そして、沈み行く船から鼠が逃げ出してくるように、自民党にいては今度の選挙で比例復活もないと悟った議員を中心に、五月雨式に自民党からの離党組が出る。一旦、麻生政権誕生で頓挫していた政界再編の胎動が、再び勢いを増してくるのだ。

 しかし、誰がこの、自らの保身だけを考えた「ドロ船脱出組」を評価するというのだろう。賢明な、心(志)ある自民党議員であれば、リスクをとって今から新党結成の動きに出なければ、その正体が国民に見透かされてしまう。党内改革派を自任しているのであれば、単なる選挙向けのパフォーマンスではなく、腹をくくった大胆な行動が求められる。そして、その集団は、決して自民党延命のための別働隊ではないことを示すため、民主党との連携も含む「政権交代」の旗を掲げなければならないのだ。

 今、国民の政治への閉塞感は満ち満ちている。90年代初頭の「日本新党ブーム」のような、わかりやすい瞬発力あるそれではないかもしれないが、確実に、そのマグマは、重く深く地底で蓄積、対流しつつある。そして、その流れは、麻生政権が今後、多少得点をあげれば覆るような柔な流れでは決してない。そして、それが次期総選挙で爆発することだろう。

 筑紫哲也氏は、亡くなる直前の「多事争論」で、日本は自分と同じガンに犯されていると喝破した。まさに今の日本は、「政治家や官僚の利権・既得権益・天下り」といったガンに犯され、そこに栄養(税金)を吸い取られ、確実に国民だけがやせ細っている。それが今の日本の現状なのだ。

 政治家であれば、ましてや志ある政治家であれば、そのガンを摘出することこそが、その使命、責任であると肝に銘ずべきである。そしてそれは、次の総選挙に求められる最大の争点、課題でもあるのだ。

 「政官業の癒着打破」で「官僚国家日本を変える」。自民であれ、民主であれ、誰であれ、この一点で心(志)を同じくする政治家を結集できれば、その時から日本と日本の政治の風景は一変していくことだろう。

IMFに10兆円(下)・・・伏魔殿・外為特会を裸にしろ!
総理の言葉・・・その存在の耐えられない軽さ