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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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やっと政治が変わる!・・・そして何をなすべきか?(上)

2009年1月 5日  tag: , ,

やっと今年は政治が変わる。九月までには必ず選挙があり、そこではほぼ確実に民主党中心の政権ができる。すなわち政権交代である。この流れは今後、麻生政権、あるいは新総理・総裁を頂いた自民党政権が多少の得点をあげても不可逆なものだ。そこまで国民には、鬱積した思いが奥深く静かに滞留している。それが爆発するのが次期総選挙なのだ。

 その導火線は、理想的には、自民でもない民主でもない選択肢の提供であるべきだ。自民党には金輪際投票しないという有権者の中にも、かといって民主党に入れるには抵抗があるという人が多い。こうした人々の投票の受け皿をつくることは政治家の責任でもある。そういう意味で、私がこれまで「あえて無所属」を貫き通してきた意味も厳しく問われる年となる。

 しかし、残念ながら「寄らば大樹の蔭」の政治家が多い。最近、ドロ船の自民党の中で、自身の生き残りをかけた「旗を立てる」症候群がかまびすしいが、あくまで彼らが言っているのは選挙後の政界再編でしかなく、選挙の前に身を賭して有権者の選択肢たらんという根性のある政治家は少ない。有権者にとっては、選挙が終わり、その手から政治が離れた途端、政治家が動き出すというのでは、有権者への裏切り以外の何者でもないだろう。そんな政治家を国民は信用し、期待するだろうか。

 まだ時間はある。そして、新年早々の国会は何でもありの展開となる。その中で、選挙後不可避の政界再編が真に国民本位のものとなるよう、最大限の努力を「選挙前に」していかなければならない。やり方は幾重にもあるし、その胎動は既に出ている。肝心なことは、選挙で有権者の審判を受けた政治勢力は強いということだ。

 問題は、新党でも政界再編でも政権交代でもなく、それで何をやるべきか、ということだ。何度もいうがそれは、まずはもって「日本のガン」を除去することだ。もちろん、ガンを取り除くことだけではだめで、その後しっかり「日本の体力」をつける方策も検討されなければならない。しかし、兎にも角にも今の日本は、政治家の利権、官僚の既得権益・天下りといった「ガン」に犯され、栄養(税金)がそこに吸い取られ、身体(国民)がやせ細っている。この現状を打開しなければならない。

 すなわち「脱・官僚政治」。政治を官僚から国民の手に取り戻し、税金が国民生活に回るようにすることが最低限必要なことなのだ。この一点で共闘できるなら、自民でも民主でも何党でも良い、次期総選挙でそのような政治勢力を結集すべきだろう。

 一度の総選挙で何もかも実現できるわけではない。また、内政から外交・安全保障まで全て一致する考えの政治家が結集するのが理想だが、そこまで求めると「官僚政治の打破」という目的達成のための「数」も集まらない。基本政策ぐらい一致させた真の意味での政党政治の実現、現在の政党の整理整頓は、次の次の総選挙まで待たなければならないだろう。

 まずは次の選挙で「日本のガン」を摘出する。そしてその後は、日本が体力をつけて生き長らえる方策を考える。そこでは、世界一の少子高齢社会をにらんだ「選択と集中」が必要となる。限られた資源を日本の将来のため本当に必要な分野に優先順位をつけて投入していかなければならないのだ。それには短期的な対策と中長期的対策との両面がある。

(次号に続く。)

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