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なぜ名目4%成長が必要か?(上)・・・財政再建のためにも

2011年2月14日  tag:

 みんなの党は4%名目成長を目指せと言っている。それは、経済を成長させ税収を伸ばして財政再建を果たしていく、かつ、社会保障の財源も調達していくためだ。

 こう言うと、もはや日本が4%も経済成長するなんて考えられないという反論が必ず返ってくる。しかし、こうした根拠のない反論に我々は与さない。世界をみれば、日本のように成熟した先進国でも、平均2%程度の実質成長はしている。そして、平均2%前後の物価上昇率(インフレ率)とあわせ、4%前後の名目成長は達成しているのだ。

 日本も、経済が悪い悪いと言われながらも、実質ベースでは、それほど世界に遜色のない成長率は達成している。それでは、なぜ日本の名目成長が低いのか。その理由がまさにデフレなのだ。ここ何年か、日本は▲1%前後の物価下落が続いている。その差が3%(他の先進国2%vs▲1%日本)。このギャップを埋めれば、日本も名目4%成長がみえてくる。

 それではどうするか。その一つが、みんなの党が提案している「日銀法改正案」だ。政府と日銀がアコード(協定)を結び「名目4%成長」を共通の目標とする。ただし、中央銀行の独立性はあるから、その達成手段は日銀に任せる。しかし、その目標未達の場合は、政府・日銀双方でしっかりレビューし対策を講じる。日銀でいえば、具体的には更なる金融緩和措置を講じるということになろう。

 我々は「デフレとは優れて貨幣的現象である」ととらえている。すなわち、ザックリ言うと、貨幣の供給と需要で物価は決まるということだ。価格が下がり続けるということは、モノ、サービスよりも貨幣への選好が強い。すなわち、モノやサービスを買うのを手控えて、お金を持っていた方が良いと消費者が考えるからだ。その結果、モノの値段が下がる。これがデフレ現象だ。

 だから、その対策としては、お金を持っているより、モノやサービスに投資した方が得策だと思わせる、すなわち、明確な中央銀行の金融緩和への意思を打ち出し、将来のインフレを予想させることが必要となるのだ。

 しかも、これは「円高」「円安」現象にも当てはまる。ドルやユーロに対して今円が高いのは、デフレが続いて、これら通貨国の実質金利より、日本の実質金利の方が高くなっている(あるいは金利差が従前より縮小している)からだ。だから、この観点からも、実質金利を低くする、すなわち、適正なインフレを促していく必要がある。

 だからこそ、みんなの党は、「4%名目成長(2%のインフレ目標)」という「明確な政府・日銀の意思」を明確に打ち出すべきと訴えている。そのうえで、日銀は長期国債の買い入れ等の金融緩和措置を不退転の決意で実行していく必要があるのだ。

 しかし、この点、今の白川日銀は、まるで「デフレターゲット」を設定しているかのように「デフレ退治」に熱心ではない。おまけに、昨年秋に日銀が更なる金融緩和措置を講じたといっても、たかだか新規追加分は15兆円であり、しかも「一年以内に実施」とスピードも遅い。

 これに比し、米国FRBは今年6月までに70~80兆円レベルでドルを市場に流す。これでは円高になってもやむを得ない。日本はいつも「Too little too late」なのだ。「兵力の逐次投入」と言ってもいい。

 もちろん、我々も金融政策だけで名目4%成長ができるとも考えていない。政府の側でも、投資や技術革新を促す財政・金融一体政策や成長分野に新規参入を促す規制改革等を講じなければならないのは当然のことだ(続く)。

消費税増税をどう考えるか(下)・・・社会保障と税の一体改革
なぜ名目4%成長が必要か?(下)・・・ドーマーの定理