国民一人一人の夢を実現できる社会を実現したい

江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

文字サイズ
Home  > コラム  > 今週の直言  >  財務省の財政破綻/増税キャンペーンの嘘を暴く・・・④国家の財政を家計に例えるのは間違い

カテゴリー月別

財務省の財政破綻/増税キャンペーンの嘘を暴く・・・④国家の財政を家計に例えるのは間違い

2012年2月 6日  tag:

 財務省のホームページをみると、「平成23年度末の公債残高は668兆円で税収16年分」「公債残高の対GDP比率は
先進国に比べ極めて高い」等々の文字が躍っています。

 国だけでなく地方を含めた長期債務は892兆円に及び、対GDP比率は1.8倍とも喧伝されます。また、国債(公債)に
加えて、借入金や財投債、政府短期証券を合計した国全体の借金は、平成23年度末で985兆円、24年度末(見込み)で1085兆円ともされています。

 そして、こうした国家財政の現状を家計に例えて、こんな記述もあります。「我が国の財政を家計にたとえると、月収40万円で、このうち14万円は借金の返済。実際に使えるお金は26万円なのに、この家は家計費に33万円。新たに18万円の借金をし、その残高は4600万円に達する」。

 これをそのまま垂れ流し、必要以上に財政危機を煽りたてるメディアのいかに多いことか。少しぐらい経済の初歩ぐらい勉強しろと言いたくなります。政治部はともかく、れっきとした「経済」の文字を冠する全国紙の経済部の記者ですら、
これを鵜呑みにして記事にするのだからたまりません。

 こうした背景には、後に述べる「財務省支配」の一端があります。つまり、財務省詰めの記者クラブ、そこから発信される記事や情報は、まさに財務官僚に都合の良いことばかりなのです。もっと悪く言えば財務省流の「情報操作」がある。
そして、少しでもその意に沿わない記事を書くと、その「護送船団(横並び)方式の記者クラブ」から締め出され、思うように情報がとれなくなったり、「特落ち」という記者には最も恥ずべき事態に陥ることにもなりかねません。

 さて、国家財政を家計に例えるのが間違いであるのは、前節でも述べた「借金は将来世代へのつけ回しではない」を
理解すれば容易にわかるでしょう。

 財務省は「月収40万円で、新たに18万円の借金をし、その残高は4600万円に達する」と、さも大変な破産状態のように言いますが、これは、この家が銀行やサラ金など外から借金していることを前提としています。たしかに、これでは、
この借金を返す時には、月収他すべてをつぎ込んでも返せないので、子供や孫たちにその負担が転嫁されると言える
でしょう。

 しかし、国債のほとんどを内国民が買っている現状では、先週の「直言」で述べたように、その借金は、銀行やサラ金などの借金とは本質的に違います。もし、あえて家計に例えるなら、「旦那が女房に借金している場合」に例えるべきなのです。同じ家庭内借金だから、その家計全体では借金しているわけではありません。旦那と女房で帳消しなのです。
だから、この借金がいくら増えたところで、その子供や孫たちがその返済や利払いに苦労することはないのです。

 野田総理は、その初の所信表明演説(二〇一一年九月)で、「今日生まれた子ども一人の背中には、既に700万円を
超える借金」があると、さも国の財政状況が深刻であるかを嘆いてみせました。しかし、そうした例え自体が、極めて意図的な財務省流の「修辞」「振り付け」の世界であることが、ここまで読んできた皆さんにはよくお分かりになったのではないでしょうか。

 もし、どうしても国の財政を家計に例えたいのならば、以下のように修正した方がフェアーでしょう。

 「我が国の財政を家計にたとえると、月収40万円で、このうち14万円は借金の返済。実際に使えるお金は26万円なのに、この家は家計費に33万円」。ここまでは良いですね。ただ、「一方で、現金と預金が200万円あるし、たしかに、新たに18万円の借金をし、その残高は4600万円に達するが、それはサラ金ではなく、ほとんど同居の妻に借りているものだ。
それに株式等の運用資産は2600万円あるし、自宅や別荘の資産価値も計1500万円あるから当面は大丈夫。破産?
それって何の話?」。

今週の直言表(20120206).jpg


【シリーズ】
財務省の財政破綻/増税キャンペーンの嘘を暴く・・・①はじめに
財務省の財政破綻/増税キャンペーンの嘘を暴く・・・②デフレ時に増税は世界の非常識
財務省の財政破綻/増税キャンペーンの嘘を暴く・・・③国債(借金)は将来世代、子や孫たちへのつけ回しか?(再掲)

財務省の財政破綻/増税キャンペーンの嘘を暴く・・・③国債(借金)は将来世代、子や孫たちへのつけ回しか?
こどもが政治をやっている・・・民主党の人材枯渇も極まれり