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今後の政局・・・(下)6月、9月解散のうちどちらか

2012年5月28日  tag:

 前回、6月解散の場合を書いた。裏か表かは別にして、民主・自民の増税大連立が成立し、消費増税法案が通るパターンだ(こちらを参照)。

 しかし、野田内閣への支持率は、各種世論調査で軒並み20%台になり、もう、そうした荒業を駆使する力は残っていないと解することもできる。ましてや、輿石幹事長はじめ党執行部の「ひたすら選挙先送り」で「何にもしないサボタージュ作戦」が進行しつつもある。小沢一派の増税反対派の動きも気になるところだ。そして、何よりも、機を見るに敏な財務省が、「もはやこれまで」と野田首相を見限り、早々に次期首相に乗り換えるということも十分考えられる。

 そうなれば、この国会会期末、野田首相にとっては悶々とした日々が続き、結局何もできなかったということにもなりかねない。その場合は、9月の代表選までに野田首相退陣、新代表、四人目の首相選出が一気に現実化してくる。私は、実は、このシナリオの方が、現時点では可能性が高いと思っている。

 要は、野田、谷垣両氏の水面下での調整が不調に終わり、野田首相も増税法案の成立が期せない、谷垣総裁も野田内閣を解散総選挙に追い込めない。そうした場合には、いよいよ、お気の毒だが、このお二人が「ナイアガラの滝壺」に落ちていくことになる。

 そうすれば、9月は、民主、自民という二大政党にとって、党の代表を選ぶ重要な月となる。いや、誰が選ばれるなど、もはやどうでも良いのだ、anybody but Noda、いくら四人目の首相誕生となっても、心優しい日本人は必ず50%そこそこのご祝儀相場を出す。野田新首相誕生の時は、散々、鳩山、菅に煮え湯を飲まされてきた国民が、何と70~80%の内閣支持率を出したのだから。いや、細野新首相にでもなれば、野田並みのご祝儀が出るかもしれない。そこで、一気に解散総選挙を断行するのだ。

 さすがの民主党もバカではない。麻生政権の時も、新政権発足直後の解散を当初目論見ながらひよって遅らせたがゆえに政権交代の憂き目をみた。民主党への政権交代後も、これで四人目の首相、しかも、また、秋の臨時国会冒頭解散を逃せば、その後の来年度予算編成、国会提出、予算審議・成立、予算関連法案の成立等で、ひたすら任期満了選挙になることは火を見るよりも明らかだろう。

 永田町に多少でもいた政治家ならば、この任期満了選挙が「野たれ死に解散・選挙」になることぐらいわかっている。
真っ当な神経の持ち主であれば、また、民主党が唯一、総選挙惨敗(敗北ではなく惨敗)をまぬかれる可能性があるのは、このタイミングしかないだろう。しかし、それを信じて解散すれば選挙の結果は、、、。いや、そこまで言うのはここではやめておこう。

 以上、いずれにしても、年内に解散総選挙はあるだろう。可能性としては、9月解散、10月総選挙の方が高い。しかし、「話し合い解散」「増税大連立解散」の場合は、6月~7月にかけて解散、またまた暑い暑い総選挙になる。

 みんなの党は、一日でも早い解散総選挙に追い込むことを基本方針に、いつなん時でも対応可能なように選挙態勢を整えていく。解散総選挙が「政治空白」を生むのではない。今の民主党政治自体が「政治空白」なのだ。「何も決められない政治」「口先だけで約束は反故にし続ける政治」、こうした「裏切りの政治」に終止符を打ち、新しい政治の地平線を切り拓いていくのが、我がみんなの党の責務なのだから。

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