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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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野党7党で野田内閣不信任案提出へ・・・さあどうする!自民党

2012年8月 6日  tag: ,

  オリンピックの熱狂の中で陰に隠れがちだが、先週、我がみんなの党が音頭をとって、自民、公明以外の野党7党
(みんなの党・共産党・社会民主党・国民の生活が第一・新党きづな・新党改革・新党日本)で連日会談を開き、今週
にも想定される参議院での消費増税法案の採決前に、野田内閣不信任決議案を提出する方針を決定した。

 これまでも累次申し上げてきたとおり、デフレと大震災(原発事故)、ユーロ危機、この三重苦の国難の折に、ひたすら
大増税路線を突っ走る野田政権を絶対に許すわけにはいかない、増税法案の阻止、廃案に向けて、ありとあらゆる手段
をとる、という方針で、みんなの党は国会対応をしてきた。その最終最後のカードがこの不信任案であるので、今後、この
7党以外の各党各会派にも働きかけ、可決へ向け、賛同の輪を広げてまいりたい。

 一方、民主、自民、公明の三党は、三党合意後も、相変わらず、ああだこうだと内輪もめを続けているようだ。民主は、党内の造反がこれ以上広がらないように増税法案の採決を先延ばしにしようという思惑で動いているし、自公は、そうはさせじ!とお盆前の採決を迫っている。うしろで糸をひいている財務省あたりは、とにかく政局が混乱する前に増税法案
だけは通しておこうというのが魂胆だから、この関係者間の綱引きが どうなるかは予断を許さない。だから、今回の我々
の不信任案提出は、ここにくさびを打ち込み、早期解散に追い込むことに狙いがある。

 案の定、こうした事態を受け、自民党も苦悩しているようだ。この内閣不信任案を民主とともに否決してしまうと、自民党が目論む増税法案成立後の不信任案提出ができなくなる(『一事不再議』)。かと言って、7党の増税法案阻止を理由と
した不信任案にはのれない。だから、独自に別の理由で不信任提出を検討ということにもなる。

  一説には、自民党は、たとえ不信任案が否決されても、参議院に問責決議案を提出して可決し、すべての参院審議をストップさせる、この結果、増税法案は参院で店晒しにはされるが、法案は衆院可決(6月26日)から60日が経てば、参院で「みなし否決」され、衆院に戻して2/3以上の賛成多数で可決すれば成立する。その時(衆院採決の時)に、野田民主党に解散を確約させるというのだ。これが事実であるとすれば、あまりに手の込んだ権謀術数ではないか。

  まあ、しかし、自民党も、そろそろ目を覚ましたらどうか?増税だけ三党で協力して通しておきながら、その直後に内閣不信任案であれ、解散を確約させるであれ、そんな所業は、とても常人、国民に理解できるものではない。増税法案の
ような面倒くさい、国民に不人気な政策は民主党政権時代に片づけてもらって、社会保障とか公共事業とか、「増税の
果実」は、総選挙の後、自民党政権で享受しようなんて魂胆がミエミエだ。すべて政局優先の対応との誹りを免れない
だろう。

  いずれにせよ、オリンピックを横目で見ながら、今週は大きな政局の山場を迎えることになる。

※江田けんじの拙著「財務省のマインドコントロール」はこちら

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シリーズ/財務省の増税マインドコントロールを暴く!・・・ ④「ギリシャの教訓は『増税したら国家破綻』」
シリーズ/財務省の増税マインドコントロールを暴く!・・・⑤「歳出は90兆円超なのに税収は40兆円そこそこ。新規の借金は44兆円でこれで財政がもつわけがない」