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「数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く⑥・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より

2012年10月22日  tag: ,

 そもそも民主党は2009年、「脱官僚」を訴えて政権交代を果たしたはずだ。それがいつの間にか「財務官僚のパペット
(操り人形)」となっている。当初は政治主導で意思決定をするため「政権移行チーム」や「国家戦略局」の構想があったが、すぐに立ち消えとなり、自民党政権同様、官僚がいないと何もできない状態に陥ってしまった。

 これは、財務省だけが原因ではない。小沢一郎幹事長(当時)が、党や内閣の人事・基本政策を大衆討議で決められ
るのを嫌い、自らが権力を握るために潰しにかかったのだ。そして政権発足後ほどなく、元大蔵事務次官・斎藤次郎氏
が日本郵政社長に天下りしている。こうした「天下りの根絶」というマニフェストに逆行するような登用は、当時、幹事長
だった小沢氏に相談なくしてはできないことだ。

 それにくわえ、政権交代後の鳩山由紀夫首相(当時)に政権担当能力がなく、年末まであまり時間がない中で予算
編成をしなければならないことも大きかった。

 当時の内閣府大臣政務官・津村啓介氏の証言によれば、タイムリミットが目前に迫るなか、当時の財務省主計局長の勝栄二郎氏が菅直人副総理(当時)のところにやってきて、「このとおりにやればいいんです」とやり方を示したペーパー
を渡したという。すでにそこで財務省に籠絡されてしまったのだ。

 その後、菅氏、野田氏と財務大臣経験者の首相が続いたため、その傾向にますます拍車がかかっている。

 私が橋本龍太郎さんの秘書官になる前、知り合いの大蔵官僚から「橋龍は簡単に騙せる」といっていたのを聞いたことがある。政界切っての政策通である橋本さんでさえそういわれたのであるから、いまの民主党の政治家など財務省にとっては簡単に転がせるであろう。

(VOICE9月号に掲載された江田インタビュー記事)

※江田けんじの拙著「財務省のマインドコントロール」はこちら

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数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く①・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より
数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く②・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より
数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く③・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より
数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く④・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より
数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く⑤・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より

「数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く⑤・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より
「数字の辻褄合わせ」増税は破綻を招く⑦・・・月刊誌「Voice」九月号(PHP研究所)より